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コーヒーの苦み成分であるクロロゲンという物質が原因ではないかともいわれていますが、これもはっきり解明はされていません。

その一方で、消化管潰瘍にコーヒーはあまり関係していないというデータが次々と報告されています。 イギリスのF博士が、消化器潰瘍の患者二五九七人を対象に、潰瘍と、たばこ、コーヒー、アルコールなどとの関係を調べたところ、もっとも関係していたのはたばこだったということです。
また、元新潟県立がんセンターの原義雄博士は、胃潰瘍が再発する要因を生活面全般にわたって調査し、検討を行いました。 その結果、胃潰瘍の再発要因は、喫煙、不規則な食事時間、肉体的疲労、心配事、睡眠不足、食事療法を実行していない、の六項目だったといいます。
つまり、いずれの調査でも、もっともよくないのはたばこで、コーヒーはあまり関係していないということです。 しかし、だからといって、コーヒーをいくら飲んでもよいということにはなりません。
カフェインのとりすぎが、胃酸の分泌を過剰にすることはまちがいないし、それ以外にもカフェインには有害作用があると考えられています。 また喫煙する人は、コーヒーとたばこ、アルコールとたばこはワンセットになっており、コーヒーやアルコールを飲むと喫煙量が増えるともいわれています。
喫煙が消化器潰瘍だけでなく、ガン、慢性気管支炎、肺気腫、胃腸病、心臓病、不妊症、早産、歯周病など、あらゆる病気の発症を促進することは、よく知られているとおりです。 以上の点をまとめて考えると、やはりコーヒーは一日二〜三杯までにとどめ、胃への刺激の少ない食後に飲むことをおすすめします。
カフェインはからだにどのような作用を及ぼすのですか。 眠気ざましにコーヒーがよく飲まれているのは、カフェインに覚醒効果があることを、誰もが経験上よく知っているからです。

カフェインは体内に入ると、消化管で素早く吸収され、数分のうちに組織や器官に入ります。 そして脳や筋肉などを刺激して、精神的・肉体的活動量を高めたり、利尿を促したりもします。
つまりカフェインには、短時間で精神と肉体を高揚させて、仕事の能率をアップさせる効果があるわけです。 強壮剤や疲労回復剤にカフェインが含まれているのも、このためです。
また、緑茶を飲んでから運動すると、カフェインの効果によって、脂肪がエネルギー源として優先的に利用されるので、肥満防止に有効であるという報告もあります。 しかし、その反面、カフェインは中毒性はないものの、クセになりやすく、からだがそれに依存するようになります。
仕事中ひっきりなしにコーヒーを飲みつづけている人がいますが、これも一種の依存症といえるでしょう。 カフェインを大量にとりつづけていると、今度は逆に安眠できなくなり、イライラ、憂うつ、胸やけ、胃もたれなど、さまざまな不快症状があらわれるようになります。
さらにカフェインは、心臓病や高血圧など、循環器系の病気にも関与しているといわれています。 アメリカのボストンで行われた調査によると、心筋梗塞になる危険率は、コーヒーを飲まない人にくらべて、一日にI〜五杯飲む人は丁三四倍に、六杯以上飲む人は二・一三倍になるということでした。
コーヒーや紅茶や緑茶だけでなく、カフェインは炭酸飲料やチョコレートなどにも含まれています。 これらは適度にとるぶんには、仕事の能率を高める効果がありますが、とりすぎると逆効果になり、心臓病などを招く危険性もあるということを覚えておきましょう。
ごはんは太る原因になりますが、とらなくてはいけないのでしょうか。 レストランや定食屋さんで、ごはんを半分以上も残して「ごちそうさま」の女性をよくみかけます。

あまりガツガツたくさん食べるのはみっともないからというよりは、単に太りたくないというのが主たる理由のようです。 こうした女性は、おそらく家でも極力ごはんは控えているのでしょう。
なかには、ほとんどとらない人もいるかもしれません。 しかし、これは健康上とてもよくありません。
糖質は私たちのからだにとって欠かせない重要なエネルギー源であり、ごはんは糖質をもっとも手軽にとれる糖質食品の代表格だからです。 それをほとんど食べないとなると、糖質が不足してしまう可能性があります。
とくに脳・神経組織はブドウ糖を唯一の供給源としているので、極端に血液中のブドウ糖濃度が低下すると、意識を失うこともあります。 さらに糖質が不足すると、からだを構成するたんぱく質がエネルギー源として分解されてしまうので、全身もエネルギー不足になり、体力が低下して、疲れやすくなります。
また糖質が補給されないと、ケトン体という物質がたくさんつくり出されて、血液を酸性に傾けてしまうといった問題も出てきます。 体内に貯蔵される糖質はわずか三〇〇グラムにすぎないので、私たちは糖質を常に補給しつづける必要があるのです。
とくに肉体労働をしている人や、スポーツをしている人の場合、その持続力を維持するのは体内に貯蔵されているグリコーゲンの量に比例するといわれているので、からだを動かす前に十分に糖質を補給しておかなくてはなりません。 私たちは、糖質なくしては健康的な日々は送れないのです。
ダイエットをしていても、一日一五〇グラム以上の糖質はとるようにしてください。 ごはんとパンとでは、どちらが健康によいのですか。
ごはん(精白米)とパンの栄養成分を比較すると、どちらもほとんど優劣はありません。 両者とも糖質が主体であり、たんぱく質がある程度含まれ、脂質、ビタミン、ミネラルなども含まれてはいるものの、その量はわずかです。
では、どちらを食べても同じかというと、じつはそうではありません。 主食としておすすめできるのは、断然ごはんのほうです。

なぜなら、ごはんそのものには特別な味がないので、それだけで食べるということはまずありません。 肉や魚などの主菜、野菜や海藻などの副菜を組み合わせて食べるので、自然にバランスのとれた食事になります。
また、ごはんは低脂肪なので、脂肪のコントロールにも有効です。 一方、パンはおかずいらずで、それだけで食べてしまえるため、栄養素が不足しがちです。
また、おかずをつけるにしても、肉、卵、牛乳、チーズといった動物性食品が多くなってしまうので、脂肪のとりすぎになりやすいといえます。 以前、アメリカで行われたある実験を紹介しましょう。
高血圧の患者五〇〇人に、ごはんを主食として、一日の食塩摂取量を〇・四グラム以下に抑えるという食事療法を行わせたのです。 その結果、腎障害のある患者の五七パーセント、腎障害のない患者の六七パーセントが、平均血圧が二〇m/取以上も低下したのです。
この実験をきっかけに、高血圧の食事療法が注目されるようになったのですが、成功のポイントが主食にごはんを用いたことにあるのはたしかです。 血圧上昇作用を抑制するにはさまざまな栄養素をとることが必要なのですが、ごはんを主食にすれば、先に述べたように、必要な栄養素がとりやすくなります。
また、パンには塩分が含まれていますが、ごはんには塩分が含まれていないので、減塩食を実行しやすいといえます。 パンを片手にカフェオレと、パリジャン風にオシャレに決めるのもたまにはよいでしょう。

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